【就労チャレンジ事業】「勤務に向けてトレーニング」で、次のキャリアにつながった男性のおはなし。

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スタッフのムラセと申します。
今回は、「大阪市就労チャレンジ事業」を使われて次のキャリアにつなげられた方の体験記を紹介します。

60代半ば 男性の場合】
大学卒業後数社で勤めるも、どこも1年程度で退職。
昭和58年に印刷会社を辞めて独立起業したが、顧客がつかずすぐに廃業となり、これを機に引きこもり状態となってしまいました。
90歳過ぎの母親と弟さんの3人暮らしでしたが、母親の病気・入院の相談で区役所を訪れたことを契機に自立支援相談窓口に繋がり、就労訓練のことを紹介され、利用を希望されました。

最初の訓練先は、
「交通費のことがあるので歩いて通える所」
「人間関係、コミュニケーションに不安があるので、余り人と関わらない業務」
を希望されました。

救護施設での受け入れが決まり、週3日、「朝が苦手」ということで、
午後からの3時間の非雇用型(工賃有り)訓練が始まりました。
訓練内容は入所者さんの衣類の洗濯、共用部分の清掃等。
途中で雇用型に切替えていただきましたが、「業務量の関係でこれ以上、日数も時間も増やせない」ということで、2ヶ月で終わりました。

その1週間後から他区にある救護施設で2回目の訓練をスタート。
ここでも、非雇用型(工賃有り)で週3日、午後3時間の訓練で、昼食の無料提供と交通費の日払いをしていただきました。
ただここでは「訓練後の雇用はなし」ということで、2ヶ月余りで訓練は終了しました。

3カ所目の訓練は、
・2ヶ所での訓練を「無遅刻・無欠勤」でやり通したこと
・訓練態度は高い評価を得ていたこと、
・ご本人が職場環境が変わることに強い不安を持っていたこと
等もあり、「訓練後の雇用」の可能性があり、これまでと同じような業務内容ができる特別養護老人ホームを探しました。

ここでは、非雇用型(工賃有り)でスタートしましたが、「できるだけ早い時期に雇用型に切り替えていく」ことを要請していました。
週3日、午前中2時間で、入所者さんの衣類の洗濯・乾燥作業を行うことになりました。
訓練開始から1ヶ月余りを経て、施設長さんから
「非常にまじめでにやってもらっている。当面は今の日数・時間になるが、パート採用に切替えたらと考えている」
との提案があり、本人も快諾されました。

採用後2年半近くになります。
今では、週5日の勤務になり、担当者から
「今ではすっかり職場になじみ、自分からあいさつもできるようになった。無遅刻・無欠勤の真面目な仕事振りから職員からの評価も高い。本当に良い人が来てくれた。」
との声をいただいています。

このプログラムを使われる方は、ほとんど真面目に取り組まれます。
体調不調などで、訓練途中で中止となる方もいらっしゃいますが、それでも約7割の方が訓練を終了され、次のキャリアに進まれています。
これからもできるだけたくさんの方が、このプログラムを活用していただきたいと願っています。
次回は、女性の訓練利用者の方の事例を紹介させていただきます。




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