就労準備メニュー「就労準備支援講座」とは?~広域事業編~

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就労支援事業部のカツです。もう9月も目前ですね!
暑さのせいか、最近スパイスカレーにハマっています。ただ、お腹が弱いので吉とでるか凶でるか、スリル満点の日々です。

今回は「大阪府生活困窮者等広域就労支援事業」(以下:広域事業)の支援メニュー「就労準備支援講座」をご紹介します。


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「就労準備支援講座」は、わかりやすくいうと就職に必要なコミュニケーションなどのスキルや知識を学び体験する講座です。
当初は全自治体で実施していましたが、現在は各自治体のニーズにあわせ、内容は多様化しています。昨年度(2021年)は6自治体で実施し、その中から私が担当している「大阪府池田子ども家庭センター」の講座をご紹介します。

まず講座などのイベントで大事なのは「コロナ対策」です。緊急事態宣言の発令、まん延防止等重点措置の場合は中止とし、コロナが落ち着いた時期に実施します。部屋の換気、設備・手指の消毒、検温、マスク着用、席は間隔をあけ、内容は講師と相談し、参加者同時の接触がないようにします。もちろん、使用後の部屋の消毒もかかせません。

講座のタイトルは「失敗してもいいじゃない、ぼちぼちやってみよう講座」です。

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チラシは私がつくりました。デザインは(?)ですが、キャッチコピーは気軽に参加できるようにあたたかい言葉にしました。
池田子ども家庭センターの管轄は能勢町と豊能町なので、能勢町の特産の栗のイラストを入れています。講座内容は、池田子ども家庭センターと話し合い、3日間で週1回、間に休憩を挟んだ午後の2時間にしました。(あまり長すぎると参加者がしんどくなるため)

1日目は「楽しくコミュニケーション」 、2日目は「自分のよいところを見つけよう」、3日目は「話の伝え方と受け取り方」といったカリキュラムで進めました。

対象は、就労相談中のコミュニケーションが苦手な方、そして現在働いている方も誘導したいとのことで、現場で使える「話の伝え方と受け取り方」を入れました。講師は1日目がNPO法人の自然学校の先生、2・3日目がNPO法人のアドラー心理学の先生にお願いしました。さらに支援員さんにも講座にご参加いただきました。
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1日目はコミュニケーションをゲーム感覚で学びます。
具体的には、全員自己紹介をして、相手のことがわかってきたら、Aさんの朝食は「パン派? ご飯派?」、好きなのは「肉? 魚?」とみんなで予想します。もちろん予想が外れてもOK!「そっちだったか!」とみなさん笑顔。

コミュニケーションは「相手のことを考える」のが第一歩。
一方的な言葉や行動の押しつけは、コミュニケーションとはいいがたいですよね。コミュニケ―ションはよくキャッチボールに例えられますが、相手にとりやすい球を投げてあげないとうまくとれません。そのためにはまず「相手に興味を持ち知ること」。
1日目はコミュニケーションの疑似体験を楽しく学びました。

2日目は「自分のよいところを見つけよう」です。
「自分に良いところなんてない。悪いところばっかり…」と思ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。とくに過去に失敗経験が多く、ネガティブな人に多いような気がします。

しかし、絶対に良いところはあります!
例えば、私は幼少のころから「八方美人」といわれ続けました。
※八方美人…誰からもよく見られたいと愛想よくふるまうこと。または人。

「お前は誰にでも愛想をよくして、ヘコヘコして核がない!」
「理不尽なことを言われても笑顔で、怒りを感じないのか?」

最近はどんなときでも愛想をよくすることはせず、腹がたったら怒ることもありますが、昔は「THE八方美人」でした。ただ、考えようによっては「コミュニケーションを誰とでもとれる」と思います。
2日目は、上記のようなマイナス要素をプラスに言いかえる講座で、先生のアドバイスもあり、楽しく良いところを見つけていただきました。

3日目は「話の伝え方と受け取り方」です。
アドラー心理学をもとに、あいさつや世間話の効果や仕組み、人それぞれの受け取り方や考え方の違いを学びました。専門的な内容なので、具体的には書けませんが、個人的には「ハッ」とすることばかり。就労中の参加者の方も「早速、仕事場で使ってみます!」と満足度が高く好評でした。アドラー心理学は奥が深いですね。

いかがでしたでしょうか? 
他の自治体では「まち歩き」「農業体験」「職場見学」を組み合わせたり、「栄養学&健康体操」、「ビジネスマナーきっかけ 電話の話し方」「参加者が企画から参加」など、おもしろい試みが盛りだくさんです。
大事なのは講座だけで終わらず、相談者の方をその後のメニューや就労支援にどう繋げるか。そのためには就労支援全体を見すえて、講座をどの部分に位置づけ将来的に「どうするか?」を考えることです。

以上のように、弊社は参画自治体と協力して自立相談窓口で就労相談をされている方に講座等のメニューを提供し広域で、支援しています。
正直いうと仕事は楽しいことばかりではなく苦しいこともあります。
でも、苦しいときこそ笑顔で。「八方美人」も悪くない気がします(笑)



【令和4年度(2022年)大阪府生活困窮者等広域就労支援事業 参画自治体】
北摂エリア 
大阪府池田子ども家庭センター(管轄:能勢町・豊能町)、池田市、摂津市、島本町 

南河内エリア 
大阪府富田林子ども家庭センター(管轄:太子町・河南町・千早赤阪村)、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、富田林市

泉州エリア 
大阪府岸和田子ども家庭センター(管轄:忠岡町・熊取町・田尻町・岬町)、泉佐野市、泉大津市、高石市、阪南市
(掲載順:エリア別参加年度)

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