あしたのキャリア相談レポートVol.01

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今年は新型コロナウイルスの流行により、世界中で色んなことが変化した年となりました。そんな中で「働く」ということにも大きな変化が起こったり、考えをゆさぶられるようなことがあったりと、不安を感じて相談をしに来られる方が増えてきました。

それを受けて、今年の6月から「あしたのキャリア相談」という相談窓口を設けました。専門の相談員が「この先、どんなふうに働けばいいんだろう、、」という漠然とした不安に対して、キャリアプランともいえる今後の見通しを一緒に考えます、というものです。始まった当初はまばらだった相談も、半年たった現在では相談の予約が埋まってしまう日も出るくらいになり、悩んでいる方の多さに驚かされます。

今回は、半年という節目ということもあり、ここまでの相談内容だったり、相談員の実感なども含めて振り返りレポートを作成してみました。

1、どんな方が相談に来られていますか?

まず、相談に来られた方の数が29名、相談回数が84回でした。そして来られている方についてですが、

性別

年代

就業状況

こうように、性別でみると女性の方がやや多くはなっていますが、大きな差は出ていません。年代別にみると、20代後半~30代後半にかけての世代が多くなっており、この世代だけで全体の約7割となりました。また、在職中の方が約4割もいるということで、「このままでいいんだろうか」という先の見えない悩みがあるようでした。

また、来られた方の中に多かったのは「何か勉強しようかと色々探している中でA´ワーク創造館の講座を知って、そこからあしたのキャリア相談のサービスを知りました」という方が結構おられたようです。「相談できるところを探していた」というよりも、「何か勉強したい」というのが最初の目的のようでした。それも「何か、、、」という具合に、「これを勉強したい」ではなく、「やりたいことを探している」というところが印象的でした。

2、みなさん、どんなことを相談していますか?

面談方法

まず相談方法ですが、オンラインを希望された方が約3割おられました。関西圏以外の遠方の方もおられ、そういった方にも参加していただくことができました。1回だけでなく、何度か相談に来られた方もいらっしゃいますが、最初はオンラインだったけど次は対面で、というようになった方もおられ、やはり対面での面談の方が人気だなと感じています。また相談員側としても、対面の方ができることが多いなという実感もあります。

あしたのキャリア相談自体が、「これからの働き方を考えてみませんか?」としているように、「この先、どんなふうに働けばいいんだろう、、」という趣旨での相談がほとんどではありました。そんな中でも相談の内容は様々になるかと思っていましたが、実際には「〇〇に転職しようと思っているけど、ほんとにそれでいいのか不安」というような目的地のイメージがあるという方はほとんどなく、「そもそも何をしたらいいかわからない」という目的地や方向をまずはみつけるところから始めたい、という相談ばかりでした。それもあってか、適職診断を希望される方がとても多かったです。

現状に対して「このままでいいのか」と漠然とした不安を感じている方や、「将来に向けて何かした方がいいと感じているけど、どう選んでいいのかわからない」という悩みを抱えている方は、まだまだたくさん世の中にいるんじゃないかと感じる一方で、こういった相談ができるところが少ないんだなということも改めて感じました。

3、ここまでの半年とこれから

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こうしてデータと実感とを併せて振り返ってみることで、「やっぱりそうか」ということや「意外とそんな結果が」ということなど、改めて色々な発見がありました。

そんな中で印象深かったのが「転職エージェントにも相談したけど、例えば「キャリアチェンジしたい」というような自分の思いや考えたいことよりも、これまでの経験だけしか見てくれず、それで売り込まれてしまう」という悩みの話が、何名かからあったそうです。そこで話したいことが話せずに、もやもやとした気持ちを抱いたまま、「あしたのキャリア相談」に辿り着いたそうです。

この「進路を考える」というような悩みは、この転職エージェントに相談しにいく「ひとつ前のステップ」なのかもしれません。またハローワークも求人のマッチングが主な機能となっているので、進路や受けたい求人を決めた上で「どうしたら」ということは相談がしやすいのですが、その前についてはなかなか相談がしにくいかもしれません。そう考えると、「仕事選び」の前に1回立ち止まって、「この先どのように生きていきたいか」「どうありたいか」というようなことまでを含めた自分の未来を改めてじっくり考えるような、そんな進路相談が現代には求められているのかもしれません。来られている方の中にも「家族や友人にも相談はしていない」という方も多いようで、どこにも相談できずにいるということも特徴的でした。確かに学校を卒業して社会人になってからそういった相談をしに行ける場所や機会はほとんどないのかもしれません。

この半年間の相談で、「この先、どんなふうに働けばいいんだろう、、、」という自分の進路を見つめたり、考えたりすることを求めている人が多いことが浮き彫りになってきました。しかし、その大切さはまだまだ社会の中で認知されておらず、また、そういう機会や場所がほとんどないことも分かってきました。今後、この「現代の進路相談」ともいえる機能は、社会の中で大きな役割を果たすようになるんじゃないかと、そんなふうに感じています。2021年もこの明日のキャリア相談は継続していきますが、社会に向けてこういうことをどんどん発信していけたらと感じました。


「あしたのキャリア相談」は、現在毎週金曜日に無料で実施しています。詳細は下記のページよりご確認ください。予約制となりますので、HPよりお問合せ・お申込みをお願いします。
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