【スタッフ・レポート】「対人援助職の現場で役立つコーチング入門」

A´ワーク創造館スタッフの竹本です。

「対人援助職の現場で役立つコーチング入門」講座の様子をレポートします。普段相談を聞くという仕事をしているので、プラスになればいいなというのが受講のきっかけでした。

この講座は福祉、教育、就労支援など「対人援助」の現場で、相手(クライエント)が主体的に考え行動するために援助者はどのように関わればよいか、を座学とワークで学ぶというものです。

講師は直井貞純先生。TA(交流分析)という心理学の理論をベースにコーチング、カウンセリング、研修など幅広くご活躍されており、当館でも『「聴き上手」になるための傾聴入門』などの講座をご担当いただいています。

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この日の講座でも、終始にこやかに時々ユーモアを交えながらコーチングのポイントを分かりやすく伝えてくださいました。

椅子を円く並べた教室で、お互いの顔を見ながらの自己紹介で講座はスタート。私を含め4人の受講者は、それぞれ動機があってコーチングを学びたいというだけあって「コーチングとカウンセリングはどう違うのか」などの多くの質問や意見が出ていました。

直井先生からは基本の説明である「コーチングとは、コーチがクライエントの話に耳を傾け、質問を投げかけながら、最終的にはクライエントが自発的に行動して目標に向かって進んでいくことを促す援助です」という話から始まり、クライエントの状態や特性のつかみ方など徐々に深い内容に進んでいきます。

個人的に印象に残ったのは「ライフポジション」と呼ばれる、人が自分と周囲に対して抱いている考え方(信念)についての説明です。

ライフポジションは上記4つの立場から構成されています。

・私はOKである、あなたはOKである

・私はOKでない、あなたはOKである

・私はOKである、あなたはOKでない

・私はOKでない、あなたはOKでない

実際の支援現場には、自信をなくしている、無気力であるなど様々な状態の方が相談に来るのですが、彼らのライフポジションがどこにあるかを理解することで、相手と信頼関係を築いて効果的に関わることができます。また支援者自身の自己理解にも役立ちます。

ちなみにこの4つの立場を図にしたものを「OK牧場」と呼ぶそうで、興味のある方は「OK牧場 心理学」などのキーワードで調べてみてください。

講座の終盤にはコーチングをやってみよう!ということで、10分の相談(セッション)を体験する時間も設けられました。

コーチ、クライエント両方を体験しましたが、いざ自分がコーチ役にやってみると難しかったですね。効果的な質問ができない、コーチばかり話してしまうなど、頭では分かったつもりでも実践は難しい!と痛感しました。

それでも、相手の話を傾聴し気づきを促す質問をすることで成長の後押しをする、というコーチングの基本は常に心の中に置いておきたいと思いました。


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